「新唱歌」とは?

唱歌『ふるさと』の「うさぎおいしかのやま~♪」を、「ウサギって食べるとやっぱりおいしいの?」と訊く与太郎笑い話は有名ですが、他にも現代では大人でも意味がよく分からない唱歌がたくさんあります。
『あかとんぼ』は名作ですが、あの「おわれてみたのはいつの日か」を「追われて見た」「追われてみた」だと思い込んでいる人もいます。もちろん、「背負われて」の意味で、子供を子守りのために背負っているのは貧しい家から口減らしのために売られてきた少女。その少女(ねえや)は15歳になって嫁に行ってしまい、背負われていた子供が寂しく想う……という内容です。
貴重な歴史資料とも言える歌ですが、その内容を分かった上で歌っている人がどれだけいるでしょうか。

とはいえ、今も歌い継がれている唱歌には、現代人が忘れてしまった、あるいは知らないで育った、古きよき日本の原風景ともいうべき世界があります。そうした日本の心や風景を、現代の言葉で新しい唱歌として作り、残せないだろうか、というのが、この「新唱歌」の出発点です。

試作版 新唱歌

2015年からこの構想を少しずつ練り上げ、試作を続けています。
全曲 作詞・作曲・編曲:創田 仁

ドミソの歌


 名曲『ドレミの歌』の向こうを張って『ドミソの歌』。
ただの洒落や音遊びではなく、長音階の音感をつけさせるための細かな工夫を凝らしています。
途中で倍テンポになって「ドミソドシラソファ……」と息継ぎなしで一気に歌い上げる部分は、うまく歌えるかどうかを子供たちに競争してもらう、一種のゲーム仕立て。
「歌える?」「まだ無理~」「オレ、歌えるようになったぜ」……みたいな会話が幼稚園や小学校で聞けるようになれば大成功。

キジがなく


 キジは日本の国鳥ですが、都会の子供たちは生で見たり鳴き声を聴く機会がないまま大人になりそうです。今でも地方の田園風景の中に溶け込んでいる「キジ」の姿に「自尊心を持って生きる」というメッセージを込めて。

こまいぬさん


 狛犬は中国獅子が日本で独自に発展・定着したユニークな文化です。かつて尋常小学校の国語教科書にも「コマイヌサン ア コマイヌサン ウン」という名文(?)が記されていました。実はこの「阿吽」という左右非対称(アシンメトリー)な形式こそ、狛犬が中国の獅子やヨーロッパのライオン像などとは違う独自の美意識や精神文化を示している部分なのですが、そういう話は大人になってから興味を持った人が知っていけばいいこと。まずはどこにでもあるのに見過ごされている「狛犬」の存在に目を向けてもらえれば。

サトアオガエルの歌


 カエルの歌というのは世界中にありますが、これは「シュレーゲルアオガエル」という「和名」を持つ日本固有種の美しいカエルの歌です。
 明治時代、オランダ人のふりをして日本に入ってきたシーボルトが、日本で集めた生物標本を本国ドイツにひっそり持ち帰りました。その中に入っていたカエルをシーボルトが渡したドイツ人生物学者が分類したために、今でも「ドイツ人の名前」で呼ばれている可愛そうな?カエルの歌です。
そんな歴史を紐解きながら、田んぼに生息する小さな生き物たちに目を向けるきっかけにもなればいいですね。

日光けっこう物語


 ご当地ソングですが、文部省唱歌にも「箱根八里」など、有名な土地を歌ったものがありますし、いいかなと。
 この曲は大勢で、手拍子をしたり踊ったりしながら歌うためのものです。最後の掛け合いの部分は、順番にアドリブの歌詞を披露していくことを想定しています。

もみじ


 有名な『もみじ』(秋の夕日に照る山紅葉……)をベースに、敢えて大人っぽい内容にしてみました。歳を取ってから歌詞の意味が分かってくるというのもいいかと。


オマケ  ……こんな路線も……

Akeome Kotoyoro


2017年のお正月を前に書き下ろした「ワールドバージョン」の新唱歌?!

わたしいいこだわ


 1987年制作『パンツの穴カセット』より。作詞は当時高校2年生だった おぐちさとる。歌は当時短大生だった高田季代子。応募してきた子供たちの選抜から台本、全音楽の制作、総指揮、すべて私がやりました。

きみのなっとう


 同じく1987年制作『パンツの穴カセット』より。これもおぐちくんがタイトルだけ考えた「きみのなっとう」という一言から私がイメージを膨らませ、曲に仕上げたもの。
収録時のカラオケが残っていたので、歌詞をNHKで流しても問題ないように(?)無難に(?)書き換え、2014年に歌を入れ直しました。


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