Soda Method ウクレレ教室

Lesson17 Amの曲をDmに移調する

前回やったAmで『船頭小唄』は、センセの声域だとちょっと低すぎ。じゃあ、移調すればいいね。5度上だとEm? ……となりそうですが、ウクレレでEmの曲をやるのはちょっと難しい。4度上のDmにしてみると……お、こっちのほうが簡単だ! となるわけです。
ついでなので、sus4やm6といったテンションコードの作り方、使い方のエッセンスも入れてみました。
『船頭小唄』のような、ウクレレには不似合いな暗い曲が続きましたが、これはあくまでもサンプルとして使っているだけで、『船頭小唄』をみんなで歌いましょう、と言っているわけではないのであります。みなさん、ご自分の好きな曲をやってください。

ちょいムズ話:  ルート音(根音)に対して3度、5度といった調和しやすい高さの音以外の音は、一般に「テンション」(緊張)といいます。テンションを含むコードをテンションコードと呼んだりもします。今回出てきたsus4やm6などはその典型で、使い方を間違えるとものすごく耳障りになるので、うまく、ほどほどに使うのがコツです。
また、ウクレレは弦が4本しかなく、しかも4弦と1弦がほとんど同じ高さ(1全音違い)なので、構成音が多いコードは完全には弾けないことがあります。今回、イントロや間奏に使っている3弦の2フレットだけを押さえたコードは、A7sus4ですが、このようにDmに続けて弾いている場合、Aをルートにしたコードというよりは、Dmにテンションを加えていると考えたほうが自然なので、本来ならDなんとか、というコードネームをつけるべきなのかもしれません。でも、そうするとごちゃごちゃしますし、こういう場合は、無理にコードネームを定義しなくてもいいでしょう。Dmになんかくっつけてテンション感を出しているんだな~、くらいの解釈でいいのです。

では、Dmスケール(ニ短調)の曲のキモをまとめておきましょう
  1. Dmスケールの主要3和音は、Dm、Gm、A7。Gmの代わりにGm7を使ってもよい
  2. Dmが続く場合、Fを挟むとちょっと垢抜ける感じがする
  3. A7の前にA7sus4というコードを入れると変化が出る
  4. Gm7の後にGm6を続けるとカッコいいかもしれない

装飾音的にコードを変化させるテクニックを身につけると楽しめますよ。難しいことをする必要はなく、なるべく手抜きで、効果のある方法をいくつか覚えておきましょう。

ニ短調での『船頭小唄』はこんな感じです↓ コードはいろいろ変えてやってみてください。例えば、Gm7 - Gm6 と弾いているところは Gm - Gm7 でも全然OKですし、Asus4 - A は A7sus4 -A7 でもいいですし、面倒ならsus4を入れずに A7 だけをベタッと弾いていても、おかしくはありません。

船頭小唄  (野口雨情・作詞、中山晋平・作曲)


Dm      Gm7  Dm
俺は河原の  枯れすすき

Dm  F     Gm7 A7 Dm
同じおまえも  枯れすすき

Asus4 A   Gm7 Gm6 Dm
どうせ二人は この世では

Dm Gm7   Asus4 Asus Dm
花の咲かない 枯れすすき


Dm       Gm7  Dm
死ぬも生きるも ねえ、おまえ
Dm F   Gm7 A7 Dm
水の流れに 何変わろう
Asus4 A   Gm7 Gm6 Dm
俺もおまえも 利根川の
Dm Gm7  Asus4 Asus Dm
舟の船頭で 暮らそうよ

Dm      Gm7  Dm
なぜに冷たい 吹く風が
Dm  F    Gm7 A7 Dm
枯れたすすきの ふたりゆえ
Asus4 A Gm7 Gm6 Dm
熱い涙の 出たときは
Dm  Gm7   Asus4 Asus Dm
くんでおくれよ  お月さん

表板がマホガニー単板で音の抜けがよいウクレレ。ソプラノ/コンサート/テナー3種あり ⇒Amazonで5900円~7650円


上の動画でセンセが弾いているのはこれのテナー。マホガニー単板で、非常にしっかりした作り。音量もある ⇒Amazonで7900円(コンサート)/8100円(テナー)




表板がアカシア単板のウクレレ。ピックアップ内蔵タイプは1000円高いが、チューナー機能があるので、チューナーの値段だと思えば安いし、便利。コンサートサイズ、ピックアップ付きは9600円。他にも各サイズあり。お勧め ⇒Amazonで8600円~

←一つ前へ|   目次へ   |次へ→



Homeへ
Homeへ